「アレルギー」とは、 生体の過剰反応?!
近年、花粉症患者の増加を筆頭に、様々なアレルギー疾患の方が多く悩まれていると思われます。現代医学における「アレルギー」とは、生体の過剰反応を指しています。免疫学的には、異物が体内に侵入した際の、免疫タンパク質の過剰生成が原因です。
では何故このような現象が発生するのでしょうか?
我々の免疫システムは大きく分けて
①細胞性免疫
②体液性免疫
の二本柱です。このシステムの①が本来のベースとなる役割を果たしますが、血流循環の低下によりこのシステムが機能低下してしまい、それを補う形で②が過剰に働かざるをえなくなっているのです。ここで大切なのは、二本柱の総合免疫力は低下している点です。②が過剰反応している状態がアレルギー反応ですが、過剰=免疫力が強いではないのです。
この状態は、ボクシングに例えるとよく理解できます。冷静な状態であれば、的確なパンチが相手にヒットします。子供の喧嘩のように、興奮しすぎた状態で、やたらめったら手を振り回すとなかなか相手にはヒットしません。それどころか、近くのレフェリーにヒットしてしまうのです。当然、体力の消耗は激しく、悪循環から抜け出せない→悪化する・なかなか治らない
アレルギーとは、免疫力が強くなりすぎたのではなく、でたらめな攻撃をしている状態とも言えるでしょう。
免疫力を担うのは「腸」のおかげ?!
口から入る物だけが体を維持しており、腸内細菌が処理した後の形で体内に吸収されます。内臓器官の始まりは腸管であり、腸こそは、生命の根幹であると言え、その重要性は今も変わりません。70%もの免疫細胞が集まる防御中枢機関なのです。腸は「第2の脳」と言われ、神経細胞数は脳に次いで2番目に多く、脳や脊髄の指令を受けず単独で臓器を動かすことができる司令部として機能しています。優れた神経をもつ反面ストレスに敏感で、便秘や下痢の症状が起きやすいのです。腸内環境の良し悪しが「精神」に関与し、心の持ち方が腸内環境を、腸内環境が心の有り様をと連動しています。→「脳腸相関」 近年では精神疾患の方に健康な方の「便移植」治療も行われています。
当院のアレルギー疾患の施術について
鍼・整骨施術により、脳内血流量増加を図ることで、正常な免疫システムの機能向上が期待できます。また、防衛中枢機関でもある、腸が納まる骨盤腔の形態的異常の解消により、免疫力の亢進も期待できます。